着物はじめ
秋の七草、お月見、ハロウィン… 着物で秋を楽しもう!秋の単衣〜袷、コーディネートのポイント
〈秋の七草模様で季節を感じよう〉
着物や帯の柄によく使われている『秋の七草』。
春の七草はスラスラ言えても、秋となるとなかなか出てこない人も多いのでは?
秋の七草は万葉集に収められている山上憶良の歌
『秋の野に咲きたる花を 指折り(およびおり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花』
『萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花』
が元になっています。
昔から漢方や生薬として使われていた草花もあり、疲れの出やすい秋に、日本人を目から、口から癒してきた秋の風物詩です。
秋の七草の覚え方は『お好きな服は?』の語呂合わせが覚えやすいです。
お:女郎花(オミナエシ) 根と全草には、解毒・鎮痛・利尿作用があります。
す:すすき(別名:尾花) ススキの穂が動物の尾に似ていることから尾花と呼ばれます。昔から魔除けの意味があります。
き:桔梗(ききょう) 桔梗の根を乾燥させ粉末にしたものは痰や咳の薬として用いられています。絶滅危惧種に指定されています。
な:撫子(なでしこ) 日本女性の清楚さを表現した『大和撫子』の『撫子』はこの花から。
ふ:藤袴(ふじばかま) 乾燥させると良い香りがするため、洗髪や香水にも使われます。絶滅危惧種のため野生の藤袴はほとんど見られません。
く:葛(くず) 葛湯、葛切り、葛餅など、今でも親しみ深い植物の一つです。葛の根を乾燥させた「葛根」は風邪や胃腸不良の薬になります。
は:萩(はぎ) 草かんむりに秋と書く、まさに秋を代表する花の一つ。秋のお彼岸にお供えする『おはぎ』の名の由来にもなっています。
〈色、柄に秋を上手に取り入れよう〉
様々な秋草模様が浮き立つ織り方で、見た目にも季節感がよく出ています。
なめらかで艶があり、地厚な生地なので、秋〜晩秋におすすめです。
〈秋の着物は単衣? 袷?〉
「観測史上、最も暑い夏」を更新し続けている日本。
明治時代からの風習『6月、10月に衣替え』と同じでは無理があります。
今の気候に合わせて衣替えをしていきましょう。
暦の上では秋になりましたが、まだまだ暑い日が続きます。
感じ方も人それぞれですが、洋服と同様に着物も過ごしやすい装いで、単衣・袷を使い分けましょう。
また。日本は季節を先取りして楽しむ文化です。
着物、長襦袢は気温や体調に合わせ、帯や帯揚げ、帯締めなど小物で季節感を出しましょう。
暑くて単衣の着物に夏の長襦袢を着る時は、半衿だけ冬物に付け替えましょう。
小物の色をこっくりとした秋色で合わせるなど、季節を感じさせる装いで、見る人に楽しんでもらうことも、心遣い、おもてなしの一つです。
〈きもの上級者は”今だけ”コーディネートで楽しむ〉
これからの季節は着物でお出かけするのにピッタリ!
お月見、ハロウィン、紅葉狩り、クリスマスなどイベントにちなんだアイテムを取り入れて、より上級者の装いを楽しみましょう♪
更新日 | 2024/10/01
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