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黒地に藤の絞りの訪問着★藤娘きぬたや
東京のMさまの御注文は
黒地に白の藤の花が華やかな訪問着が欲しい」と言うものでした。
沢山のメーカーさんを探しましたが
他の色が入ってしまって白黒のモノトーンはありませんでした。
藤の花の柄、と言えば やはり 藤娘きぬたやでしょう!
そこで 4月に開催の新作発表会に行って探しました。
Mさまの御注文・・・
着物を着た時に顔周りに華やかな藤が欲しいというものでした。
しかし着物の柄付は本来 右肩には柄を入れない のが決まり事です。
何枚見ても右肩は黒無地でした。
そこで 右肩に藤の柄がこんな風に入ればいいのに・・・と
社長さんに提案してみました。
昔は畳の部屋で着ることが多かったのでしょうが、
最近はテーブルと椅子席。
腰掛けると上前の柄は見えなくなってしまい
目立つのは肩と襟周り。
右肩にも華やかな柄が欲しいと言われたMさまの気持ちも分かります。
袖の柄を当ててみて社長さんに見てもらいました。
伊藤社長さんは
絞りで入れるのは無理だけどししゅうなら出来るかも。
確かに藤の柄があったら華やかになるから作ってみよ! と
製作の責任者、安藤常務さんに言って下さいました。
有りえへん!!
あの頑固な、自分の作風に絶対の自信を持っていらっしゃる
社長さんが 「やってみろ!」なんて
今までなら絶対ないことでした。
それにもめげず ココに柄があった方がいいのに❗️
と直訴した私達も怖いもの知らず ^_^;
きぬたやさんの社員さんが
側でハラハラして聞いてはったのも見逃しませんでしたよ (笑)
そして
とうとう出来上がってきました❗️
どうです !? キレイでしょ!
右肩の藤の花はふっくらした刺繍です。
Mさまは気に入って下さるでしょうか !?
今、着物業界では職人さんの高齢化で廃業が相次いでいます。
特に優れた物作りが出来るメーカーさんが減っています。
以前ならば こんな色柄なら売れるだろうと見込み生産していたのですが
そう言った生産は辞めて
注文によって作るスタイルに急速に変わっていっています。
山本呉服店も以前は大手の問屋さんから仕入れていましたが、
7、8年前からメーカーさんとの直接取引に変わって来ました。
新しい物作りに果敢に挑戦していらっしゃる商品を仕入れる。
柄はそのままに 色を変えて作って頂く。
メーカーさんと話し合って一緒に新しい物を作る。
そんな事がどんどん増えて来ています。
今では物作りを出来る会社さんだけしかお付き合いが無くなってしまいました。
山本呉服店は
今後もお客さまのご希望に添える着物作りを
心あるメーカーさんといっしょにしていきます。
京都、西陣「 鈴木」の唐織袋帯
今年、京裳苑に初出品して頂くのが 京都、西陣の唐織の鈴木さん。
先日、打合せに行ってきました。
「唐織」は多彩な色糸を使い、柄を刺繍のように縫い取りで織り出す技法で
最も高級とされる織物です。
昔は 将軍など限られた人の衣装や能装束を作っていました。
能装束は役柄や演技、演出に密接な関わりを持ち、
面に次いで重要な役割をはたしています。
新しい演目が作られるとそのテーマによって新しい衣装が必要でした。
能装束は元々 刺繍で作られていましたが、製作に時間が掛かりすぎ
上演が延期されたこともしばしばあったそうです。
また刺繍による豪華な装束はとても重く、舞い手の負担は大変なものでした。
能が盛んに演じられた室町時代、
中国から伝わった糸を浮かせて織る織り方が伝わり
日本で改良と工夫を重ねて「 唐織 」が生まれました。
豪華に見えて軽い織物は帯の製法に使われる様になりました。
鈴木さんの唐織の袋帯です。
多彩な色糸を使い豪華!
鈴木さんでは本草木染め ( 天然染料 )に拘って染めているから
糸の光沢が全然違います❗️
緻密な織技術によって作られる鈴木さんの唐織には
圧倒的な立体感があります ❗️
そして 軽い ❗️❗️
それは 裏に通っている糸を 織った後に切って整理しているからです。
織り上がったばかりの裏はこんな感じ。
そして表は
余分な糸は有りません。
鈴木さんでは94歳のお婆ちゃんも今も現役で活躍中 (*^^*)
手間は掛かりますがこの作業は唐織には欠かせない作業です。
下見に伺った時、目に止まったのがこの帯。
従来の唐織にない繊細でオシャレな帯に目を奪われました (((o(*゚▽゚*)o)))
こんな唐織も有るんですね!
今まで見たこともないヨーロピアンな帯です。
この帯も袋帯にして 京衣裳苑に出品してもらえます。
唐織の帯は留袖や色留袖、訪問着、色無地などフォーマルに締められます。
金銀糸を使った袋帯を締めるのが一般的ですが、
唐織の帯を合わせる事で上品さが出て装いがワンランク上になります!
また金箔や刺繍を使わず色彩で日本画を描くように表現される
加賀友禅にはピッタリです ❗️
鈴木さんは雑誌 「美しいキモノ 」でも毎号紹介されるじょうれんです。
写真は直近の春号に載った帯です。
普通、写真でしか見られない帯も
京衣裳苑では現物を手にとってしなやかさ、軽さを実感出来ます。
合わせたい着物を会場に持ち込んで実際に着てみて合わせる事も出来ます。
鈴木さんー 94歳のお婆ちゃんのお孫さんも京裳苑の会場へ来て
唐織を熱く語ってくださいます。
京裳苑を見てみたい ! という方は
お問合せの画面からお申込みいただくか、
山本呉服店、揖斐本店
0585-22-0140までお電話ください。
蜘蛛絞りの浴衣はワンピース感覚で。
一粒一粒の絞りが蜘蛛の巣の様に見えませんか?
「 蜘蛛の巣絞り 」と名前が付いています。
全体に見ると大きな鹿の子絞りのよう。
ワンピース感覚で好きな色を選ぶと素敵ですね ♪ ♪ ♪
クリーム色
コレも可愛いですね !
クールなパープル
地色の紫がランダムなぼかしになっています。
最もポピュラーな紺です。
個性的な帯をいろいろ合わせて愉しむのもいいですね ♥️
子供さんの浴衣を作られる方も有ります。
長襦袢を着て 総絞りの夏着物。
昔は浴衣は夕方から着るものでした。
そんな時代にあっても絞りの浴衣だけは昼間から着てもいいとされていました。
親戚のお祖母さんが真夏の昼下がり、
絞りの浴衣を着て日傘をさしてお買物に行かれた光景が今でも目に焼き付いています。
今でもとっても素敵に 記憶に残っています。
絞りの浴衣はお家で簡単に洗えるから汗をかいても大丈夫 ❗️
簡単です。
むしろクリーニング屋さんへ出してプレスを掛られてしまって絞り柄になってしまった方も(≧∇≦)
蜘蛛の巣絞りの浴衣はブランド浴衣よりお値打ちです。
流行もないのも魅力です!
商品のお問合せは
山本呉服店、揖斐本店
0585-22-0140まで
お電話ください。
ピンクの絞り浴衣★藤娘きぬたや
従来の絞り浴衣にはなかったピンク地です。
ピンクとクリーム色の明るく爽やかな色合いの浴衣です。
一目絞りで表現された花柄と地の部分の蜘蛛絞りの大きな絞りとの取合せで
立体感が出ています。
横から見ると
絞りが立っています。
絞り糸を解いた時点でもう絞りがゆるく柔らかいようでは
湯のしをしたら モタモタの絞りの着物になってしまいます。
お客さまに着て頂きました。
反物でもこうして着ると似合うかどうか良く分かりますね !
実は何となしに着付けをしているのではなく、
顔の周りにどんな色や柄を持って来たら似合われるか考えながら着装してるんです。
左肩には柄をポイントにするのが鉄則なので明るいクリームのお花を配置しました。
Kさまは元々ピンクが似合われる方なので右肩はピンクの無地にしてみました。
こうしてお顔映りを見ながら、
買って頂いた後、裁断する時の参考にしているんです。
山本呉服店で作った着物は反物で見ていた時よりずっと良くなるっていつもお客さまが言われますが
こう言った事をいつも気に掛けながら一枚一枚丁寧に仕上げているんです (*^_^*)
手で引っ張っていますが、絞ったままでは縮んでいるので
「 湯のし」をして幅を伸ばし、揃えます。
縮んでいる時より 少し柄が大きく、色も幾分白っぽくなります。
淡いピンク地、小紋の着物にもありそうな古典柄は珍しく、
優しいイメージの浴衣です。
長襦袢を着て夏着物のように着るのもいいですね。
着るとこんな感じです。
帯をターコイズブルーに変えてみました。
帯によって全く印象が違いますね。
ピンク地は他にも・・・
可愛いイメージ満開のショッキングピンクを甘いレモン色とパープルのお花が引き立てます。
伝統的な感覚が多い絞り浴衣には今まで無かったタイプです。
間違いなくカワイく目立つの、間違いなし❗️
伸びやかな菖蒲がスッキリと縦に通り、細く見えます。
ピンクの地色の4つづつの絞りがアクセントになっているのが新鮮です !
菖蒲の花の部分の絞りがとても細かくてきれい (*^^*)
帽子絞りの花芯とのコントラストが柄を浮き立たせています。
まだまだ他にもピンク地の絞り浴衣が有ります。
商品のお問合せは
山本呉服店、揖斐本店
0585-22-0140まで
お電話ください。
グリーンの浴衣。藤娘きぬたやの絞り
山本呉服店の店頭には 藤娘きぬたやさんの絞りの浴衣が揃いました。
店内はこんな感じです。
ところで
今年はグリーンが人気です!
爽やかで目新しい感じがします(*^^*)
絞ってあるので小さく縮んでいて端が不揃いなのでちょっと見にくいかもしれません。
「湯のし」と言って蒸気が挙がる上で両端を引っ張りながら
着物の幅( 約1.5倍 )に伸ばし、端も真っすぐに整え仕立てします。
伸ばすと柄が大きくなって、少し白っぽくなります。
近くで見るとこんな感じです。
絞りが揃っていてキレイですね ❗️
伸ばして仕立てて着ると、この揃っているのが高級感を与えます。
この技術の確かさが藤娘きぬたやさんなんですね (^_^)v
地色のグリーンが濃くボカシになっています。
白の絞りも一目絞りと大きい帽子絞りの2種類の絞り方を駆使して
花とそれを飛び交う蝶が立体的に表現されています。
此方は総て帽子絞りの手法で作られています。
帽子絞りは
絞る部分の外枠を糸で細かく抜い、その糸を引いて縮めます。
白く残したい部分一つ一つにビニールを巻き糸でしっかり巻きます。
一つ一つこの作業をした後、地染めをします。
とっても手間が掛かる作業なのが分かりますね!
全体写真で斜めによりはっきり白く見える花が裏側へ帽子の頭を出して絞った方です。
横から見ると良く分かります。
コレ、お仕立てすると可愛らしくなりますよーー (*^^*) きっと❗️
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