シツケ糸どれを取ったらいいの?
「こんなブカブカになっちゃったーー !」
と お母さまが振袖を持っていらっしゃいました。
広襟の部分です。掛け衿も分かりますか?
細かい飾りじつけがしてあったのですが取ってしまわれました。
確かにブクついています。
「細かかったから取るのも大変だったのよーー」(苦笑)
「しつけ糸」は元々 仕立て易いように
縫い目や折り目などを仮に押さえ縫いをしておく為に縫っておくものです。
通常の絹の手縫い用の糸より細番手のものが用いられます。
新調された着物は型崩れを防ぐ意味でもしつけ糸が付けられたままで
呉服屋からお客様にお届けすることになるんです。
しつけ糸には2種類あります。
新しい着物を初めて着る時に取らなければいけないシツケと
飾りシツケと言って細かい「ぐし縫い」で施されたシツケでこちらは取ってはいけません!
女物の黒紋付や留袖には襟や袖口、裾などに
綺麗に点線の様に一直線に等間隔で並んでいるぐし縫いは正に芸術で、
コレが仕立屋さんの腕の見せ所でも有ります。
一般的に
大小躾けと言って 大まかな縫い目と細かい縫い目が交互に縫ってある躾は
初めて着る時に取ってしまいます。
仕立屋さんにもよりますが、袖周りと裾などに付いています。
コレを付けたまま着ているのはとても恥ずかしい事とされています。
だからこのお母さまは取るものを間違われたんですが、
その事を知っておられて苦労して取られたんです。
細かい綺麗なー取りにくい躾は取ってはいけません。
着物の縫い目が抑えてあったのにブカついてしまいます。
えりの裏側のシツケも皆取ってしまわれました。
襟の裏側は 普通は大小躾けで抑えてあります。
襟を折って着るのでコレは見えないので細かい躾にはなっていませんが
取るとブカブカになってしまうので取ってはいけません。
躾糸には2種類あること、くれぐれも忘れないでくださいね。
更新日 | 2015/05/16
カテゴリ | 着物はじめ
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