山本呉服店

生まれた時から呉服屋、山本由紀子のつれづれ

相撲と力道山とおじいちゃん☆テレビを見ながら祖父がしていた仕事

「稀勢の里」の復活?大関昇進初の「高安」、「白鵬」の連勝記録と話題の多い名古屋の夏場所。相撲ファンでない私もそれなりに耳を傾けてしまいます。

 

 

「相撲」というと思い出すのが祖父「余一」のこと。

 

私は4代目になります。

 

 

 

「怒った顔を見たことがない」

近所の人も知り合いも口を揃えて言われた温厚でいつもニコニコしている顔しか思い浮かばない祖父でしたが、それとは裏腹に格闘技が大好き!!
相撲とプロレス、特に力道山が大好きで食い入るように見ていました。

 

 

そんな祖父が相撲のテレビを見ながらいつもしていた仕事がありました。

 

 

今ではもう無くなってしまった習慣ですが、
結婚式の際に配る「名披露の風呂敷」の名前書き。

 

水引は「戻らない」という縁起を担いで結び切り。リボン型では有りません。
パソコンの筆文字とは違って祖父の字は綺麗で味があったなぁと今更ながら違いを思います。

 

 

結婚して家族と住むことが常だった頃、お嫁さんの名前を親戚や近所に知らせて
「よろしくお願いします」の気持ちを込めて風呂敷を配ったものでした。
風呂敷は「包み込む」という意味で縁起がいいとされてきました。

 

 

それは呉服屋の人気と格式を争う仕事でした。
どこの呉服屋で風呂敷を誂えたかはその家の格をも決めるものだったのです。
それだけに毛筆で綺麗に書くのは老舗呉服屋としては最も気を使う仕事でした。

 

 

祖父は「毛筆の魔術師」と思えるくらい素敵な字を書きました。
それも膝の上で テレビを見ながら・・・
シュル シュル シュル と事も無げに走る筆を傍でいつも不思議な気持ちで見ていました。

 

「どうしたらこんなことができたんだろう?」

 

 

今もテレビの相撲を見るたびに祖父のその姿が目に浮かびます。
机の上で姿勢を正して書こうとしてもあの綺麗な字には遠く及びません!

 

人型のシールには出身県と名前が書いてあります。

 

 

この前の日曜日、お客さまのお嬢さまが結婚され、お母さまとお姉さまの着付けをしました。
その夜、お母さまが着物のお手入れを持って来店されました。
お世話になったからとお菓子をいただいたのですが、そこには可愛らしいクッキーが入っていました。

 

コレが今どきの「名披露」なんですね〜!

 

 

おじいちゃんが膝の上で名前を書いていた頃とは全く時代が変わったんだなぁ

とつくづく思い出すと共に

今のお客さまのどんなお役に立てるのか、喜んで頂けるのか、

小さな変化もしっかり捉えて一つづつでも行動に移して行きたいと思います。

 

 

 

店で着物を裁断するのは「三方善し」☆非効率でも絶対に譲れないこと

出張続きだったので店の仕事が山積みになっていました。
優先順位を考えて今日はまず「裁ちもの」からです。
「裁ちもの」とは着物を部分ごとに柄を合わせながら裁断することです。

 

「そんな非効率なことをまだやってるの?」と同業者からは冷ややかな言葉を浴びせられます。

 

良く目立つグリーンのクローバーが横並びではポイントが固まってしまい、青海波のような丸みを帯びた線もバランスが悪く太くみえます。

こちらの方が柄が斜めに通り全体にスッキリ細く見えますね!

 

 

確かに大変な手間がかかります。
今の時期、浴衣も多いのですが浴衣こそ大きな柄の柄合わせは非常に難しいです。
時間もかかります。

 

でもね、
「こんな風に柄合わせしたらスラッと見えるだろうな!」とか
「ここの可愛い柄を主役にして柄合わせしたら似合うかな?」とか
「全体の柄をこんな感じに流れるようにしたら訪問着のように着姿がスキッとするかな?」
なんて考えながら裁断してると楽しいんです🎵

 

キレイに柄合わせ柄合わせが出来ると嬉しくなっちゃいます(^_^)もう趣味の世界でしょうね!好きでないと出来ないかもしれません(笑)

 

 

山本呉服店では仕立ては全て近くの熟練した仕立て屋さんにお願いしています。
手縫いで丁寧に仕立てていただいています。

 

 

お客様の顔や雰囲気、買っていただいた時に打ち合わせした柄あわせを元に母か私が裁断します
「山本呉服店で作った着物は仕立て上がると思ってた以上になる!」と昔から言われているのはそんな訳があったのです。
お客さまに善し!

 

着物はほとんど1反限りの物が多く、切り損ねたら同じものを探すなんて殆ど不可能です。
仕立て屋さんを守るためにも私が生まれる前からずっと続けています。
また仕立て屋さんも柄合わせに時間を取られることなく縫うことに専念できます。
仕立て屋さんに善し!

 

着て行かれて褒められ、
「やっぱり山本呉服店で良かった」とお客さまに喜んで頂けまた来ていただける、
店に善し!

 

「効率」って何なんでしょう?
「効率よくする」ということは良いことなのでしょうか?

いろいろな思いを込めて一枚の着物を買おうと決心されるお客さまの気持ちはどこにあるのでしょう?

 

この着物を着てどこへ行こう〜
着て行った時の情景が目に浮かびます〜
いつもと違った自分がそこにいる!

 

「ワクワクした気持ちになる自分」を思い浮かべて買われるのでしょう。

 

私たちは「着物のプロとしてそれをどのように実現して差し上げられるか」だと考えています。

「売り手と買い手」という対峙した関係ではなく
「共に着物を楽しむ」横並びでお客さまの気持ちに寄り添って歩んでいきます。

 

 

岡崎へきもの遠足☆絶品うなぎとパワースポットでゆったり気分転換

今日はきものイベントで岡崎へうなぎを食べに行ってきました。

岡崎の名店「はせべ」さんへは予定通り15分前に着きましたがすでに長蛇の列(><)
人気のほどにびっくり!

待ち時間に。

普通なら名前を書く紙が置いてあるんでしょうけどそれも有りません。

 

 

11時きっかりにお店が開き、並んでいた行列が吸い込まれるように店内へ。
お客様はしっかりチェックしていらっしゃいました。
「今、鰻に串を打っていたからなかなか出てこないよーー。」

 

そこで座敷で座ったまま着物のファッションショー?ならぬ「きもの解説会」が始まりました。
それぞれの着物の種類や工房の話、買った時の秘話、コーディネートへのこだわりなどあっという間に40分が過ぎました。

皮はパリッ、身は柔らか、タレの味もGOOD!!

 

食べ始めたら シーーーーーン  集中力の強いこと(^^)(^^)(^^)

 

大満足の鰻を食べてお店を出ようとしたら更に長〜〜い行列。

 

そして近い順に「らんパーク」さんへ。
プレミアムランニングエッグをしこたま買い込んで今日の夕食は「卵かけご飯」?(笑)

らんパークさんのショップは卵のテーマパーク

太田さん母娘さんと。

太田さんに見送っていただいて後にしました。

 

バスの中では頂いた「塩たまご」の試食🎵

塩たまご頂きました💕ずっしり重かったのは塩の重み?

白身も黄身も満遍なく塩味!不思議な美味しい「茹で卵」です。

 

 

徳川家康が戦に行く時必ずお参りした西三河随一のパワースポット「伊賀八幡宮

 

徳川家康が建立したというだけあって日光東照宮に似ています。
前の池にはハスの花が見事に咲いていました。
つい3日前に来たばかりなのに花の咲き具合が全然違っていて綺麗でした。

徳川家康成り切りでお参り!戦に行くんじゃ有りませんが。

 

お参りをしてパワー全開!

 

ゆったりと気分展開する旅行ではカフェでお茶したいよねーー🎵
ということでお花屋さんのお二階でティータイム(^^)

バラやトルコ桔梗などが其々添えられていてお持ち帰りOK!カップやグラスも皆違っていてオシャレでした(^。^)

 

飲み物を注文したらもれなくお花が付いてきてお花屋さんらしい演出に思わず笑顔!
みんなでお喋りして・・・ 5時前に帰ってきました。

 

「明日からまた頑張って仕事できるわ〜」と元気に帰って行かれました。
もちろん着て行かれた着物や帯、長襦袢は店で着替えてお預かりしました。
汗をかかれたので1−2日店で干した後畳んでパールトーンさんでお手入れ・プレスして頂きます。
もちろん無料です。安心して着られますね!

 

次回は8月5日(土)に京都「染の100趣 矢野」さんの会社へ行きます。

http://wp.me/p4Uu4F-2Tr   詳しくはこちらを見てくださいね。

8月も透ける薄物に夏帯です。
また着物を着てお出かけしましょうね🎵

 

 

徳川家康の「岡崎」で鰻を食し、蓮の花を愛でパワーアップのツアー

季節を「食」で感じるって日本人独特の楽しみでしょうね。

夏は「うなぎ」
暑さを乗り切るために脂の乗った鰻を食べる習慣って今にも生きています。
甘辛いタレが香ばしく焼ける臭いはそれだけでもそそられます。

 

日本各地にうなぎの名店がありますが、国産うなぎの元祖といえば愛知県三河地方。
明日は先日山本呉服店へ視察に来てくださった岡崎商工会議所さんのご縁で
「岡崎へうなぎツアー」に行くことにしました。

 

「着物を着ていっても楽しめるツアー」なので鰻を焼く青い煙がモクモク!のお店は遠慮!
綺麗なお座敷でゆったりと食べられる美味しいお店をセレクトしました。
地元でも大人気の「はせべ」さんへ行きます。

 

重厚な会席料理屋さんの趣きです。

 

細かいコースと時間をキッチリ自分の目で確かめるためにこの前の定休日に岡崎へ行ってきました。

 

徳川家康が戦に行く時必ずお参りしてから出陣したと言われる西三河随一のパワースポット「伊賀八幡宮」では見事なハスがいっぱい咲いていました。

伊賀八幡宮の前の池は蓮でいっぱいでした!

 

 

ハスの花はとても早寝早起き!早く咲く花は4時半には咲くんだそうです。
私たちが入ったお昼1時半にはもうかなりお休みしていました(– —)
それでもピンクの大きな花は圧巻でとても見事でした!

 

これも初夏の季節ならではの楽しみですね🎵

 

 

岡崎商工会議所から来ていただいたお一人の「太田商店」の太田敏子さんにも会いに伺いました。

 

太田商店さんは「岡崎おうはん」と言われるブランド鶏などを育てながら
飼料や肥料を卸す大手のメーカーさんで広く長野、新潟、山梨などの農家さんと循環型のビジネスをしていらっしゃいます。
太田さんとお話ししていて学んだことは後日また別にお話しします。

 

「らんパーク」のショップに伺ったら各地の良いもの、
健康に良くて美味しいものだけをセレクトしてあって欲しいものだらけ!
お客さまとも是非一緒に行きたいし紹介したいと思いました。

 

岡崎で人気のド〜ナツとカフェの「ZARAME CLASSIC」残念ながら予約できず(-_-)

 

 

後は皆さんでゆったりお茶でもしたいな🎵とカフェ巡りをしてきました。

 

さすがに城下町ですね!個性にあふれた素敵なカフェの多い事!!
3軒ほど見てきましたがそれぞれに特徴があっていいな〜💓
平日の午後でもどこもいっぱい(– —)日曜日はどれほど混むのか?!
予約ができないか聞いてみましたが全て断られました。これほどの人気では仕方ないね・・

 

家族程度の人数ならば身軽に動けるのでしょうけど
大切なお客様の時間を無駄にすることは許されません!
山本呉服店のイベントだからこそ「行ってよかった〜」の当たり連発にしなくちゃね!!!

 

さて明日はどうなりますか?!

 

岡崎の魅力を伝え、美味しいものを食べ、みなさんが楽しんでいただけるよう全力を尽くします🎵

堀木エリ子さんの和紙作品との出会い☆「諦めない」心

友人から勧められて堀木エリ子さんの本「生きる力」を読みました。

6cover

 

堀木さんとは知らなかったけど和紙の産地、福井県今庄で今まで誰もやらなかった大きな和紙を梳いてインテリアを作っている女性が注目されているのは知っていました。

 

京都に生まれ和紙の魅力に銀行員を辞めて天職として取り組んだ過程が描かれていました。

和紙はとても丈夫で長く生き続けるのに小さなものでは捨てられてしまう、

大きな和紙を梳いてインテリアとして長く生きる生命力を吹き込んだのでした。

 

 

 

そう言えば以前行った山中温泉の高級旅館「花紫」の食事処の間仕切りにもステキな造形和紙が使われていたわ!

オリジナリティーある設計の食事処は暖かい光に照らし出されて

落ち着いた空気感を醸し出していて良いな〜と強い印象を残していました。

 

花紫には色々 あ場所で堀木エリ子さんの作品が 見られます。

花紫には色々 あ場所で堀木エリ子さんの作品が 見られます。

 

ご縁がある時は次々と出会うものですね!

 

他が満席で断られて久しぶりにたまたま行った京都の老舗イタリアン「ディボディバ」

映画「おくりびと」の演出家とも仲が良いシェフの所には芸能人もいっぱい訪れ、

40周年のお祝いに玄関の中も外もお花で溢れていました。

素材の良さが際立っていました。トマトの美味しさが素晴らしい!一流とはこのことか?!

 

ふと見ると壁には堀木さんの和紙!

 

不思議と落ち着くのが和紙の魅力でしょうか?!

 

 

触ってみたいと言う気持ちを抑えきれずそっと触ってみました(^^;;

暖かいなどという生易しいものではなくとても力強い重厚感で

存在感のある生き物がそこに居るような感覚でした。

 

 

堀木さんの事務所が近い事もあって週に何度かいらっしゃるそうです。

 

 

 

そして今年の京衣裳苑3日目に夕食をお願いした西陣の「万重」さんで三度出会いました。

さすがにこの時はご縁を感じました(^^)      勝手に!

 

10畳間位にドンとオブジェのような存在感です。

近くで見ると複雑な立体感!

 

もう一つはデザインが違っていました。

 

堀木さんのお気に入りの席なんだそうです。

 

 

「堀木さんの作品ですよねー」と言ったら

「裏にLEDが入っているんですが一番明るくしておいてくださいと堀木さんに言われました」と。

 

 

「こちらもデザインして作ってくれはったんです」と宴会場の和風シャンデリアを見せてくれはりました。

 

お座敷に高級感と上品さを添えていました。

竹使いのデザインが違っていました。

 

 

本を読んで

幾多の困難を乗り越えていった堀木さんに「諦めない心」を学び、

たくさんの作品に触れてすっかりファンになりました。

 

 

堀木さんの作品を訪ねて回ると言うのも一つのテーマかもしれませんね🎵

作品を発注したお店はそれだけの価値を共有するだけの価値がありました!

 

お陰さまで京裳苑で行った万重さんもお客さまが

「120パーセントも200パーセントも良かったよ!」と口々に言ってくださいました。

また来年の京裳苑に向かって良いお店を探しますね(^^)

 

 

店舗紹介店舗紹介

  • 揖斐本店

    揖斐本店

    岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪581-1
    TEL:0585-22-0140
    営業時間:9:00~18:00
    定休日:水・木曜日

  • 池田店

    池田店

    岐阜県揖斐郡池田町八幡2580
    TEL:0585-45-7140
    営業時間:10:00~18:00
    定休日:水・木曜日

  • 北方店

    北方店

    岐阜県本巣郡北方町 平成3丁目-74-1
    TEL:058-323-8140
    営業時間:10:00~19:00
    定休日:水・木曜日

  • 京都サロン

    京都サロン

    京都市中京区観音堂町4511
    TEL:075-744-6595
    営業日・営業時間は
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