着物の基礎知識

フォーマル・儀式の着物

【着物の種類】訪問着・附下(つけさげ)ってどんな着物?

「これはどんな着物か、わからない…泣」を解消して着物の知識を増やしていきましょう!
第1回は「訪問着」と「附下」です。

 

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訪問着を一言でいうと、「振袖を卒業したあとに着る、もっとも華やかで便利な勝負着」です。

最大の特徴は、広げた時に一枚の絵のように柄がつながっている「絵羽(えば)模様」であること。未婚・既婚を問わず着られるため、一枚持っておくと一生モノの財産になります。

 

(↑京友禅の訪問着:吉澤織物 仕立て前)

 

 訪問着のルーツ

1.明治時代の「社交」の変化がきっかけ

明治維新以降、日本の上流階級には西洋の社交文化が入ってきました。 当時のヨーロッパには、時間帯や目的によって着分ける「アフタヌーンドレス(昼の準礼装)」や「ヴィジティングドレス(訪問服)」という概念がありました。しかし、当時の日本にはそれにぴったりの格の着物がありませんでした。

・礼装: 黒留袖(重すぎる)

・普段着: 小紋や紬(カジュアルすぎる)

この「中間の格」にあたる、パーティーや訪問にふさわしい華やかな着物が必要になったのです。

 

 

2.「訪問着」という名前の誕生(1900年代前半)

1904年(明治37年)、当時の三越呉服店(現在の日本橋三越)が、この「ビジティングドレス」の訳語として、またその用途に合わせた新しい着物として「訪問着」という名称を使い始めました。

これが爆発的に広まった理由は、当時の女性たちの社会進出や、観劇、園遊会といった「外出」の機会が増えた時代背景にマッチしたからです。

 

 

3.では「附下」は?

訪問着の柄を減らしてシンプルにしたものです。

歴史は浅く、第二次世界大戦のさなか、「贅沢は敵だ!」というスローのもと、派手な格好や高価な品物の製造・販売が厳しく制限されました。当時、もっとも華やかだった「訪問着」が制限の対象となり、贅沢禁止の目をかいくぐるために生まれた「控えめな訪問着」が「附下」でした。

(↑ 附下:染めの百趣矢野 単衣仕立て)

 

4.「苦肉の策」から「洗練されたお洒落」へ

しかし、戦後になると、その「控えめさ」が逆に「仰々しくなくて上品」「現代の街並みや気軽なパーティーに合う」と支持されるようになりました。現在では洋服を見慣れている若い方を中心に、ゴチャゴチャしたくないと、あっさりした柄の附下を好まれる方も増えています。

いずれにせよ、訪問着も附下も「お洒落な外出着」でしたが、現在は「準礼装(フォーマル)」として定着しています。

 

 

 「訪問着」と「附下」の違い

見た目がそっくりなこの2つ。見分け方のポイントは、お店で販売されている「姿」にあります。

※「シンプルな訪問着」と「豪華な附下」を柄で比較すると、豪華さは逆転するので見極めが難しいです

(↑訪問着は上のイラストのように八掛が付いた状態で販売されています。胴裏は仕立ての際に付けます)

 

1.どんな時に着るの?(TPO)

「お祝い事ならこれ!」と言えるほど、活躍の場は広いです。

* お祝い・行事: お宮参り、七五三、入学式・卒業式

* 結婚式: お友達の披露宴、親族としての参列

* パーティー: 祝賀会、お茶会、初釜、格式ある食事会

* 卒業式: 袴と合わせて、大学生の卒業式にも(とても上品です!)

 

2.色選びとコーディネートのコツ

長く着るための秘訣は、「年齢に合わせたマイナーチェンジ」です。

* 色は「淡い色」が王道
クリーム、薄ピンク、薄水色などが人気。これは主役を引き立てる立場の時「一歩引いた優しさ」を演出するためですが、自分が主役の時は濃い色で個性を出してもOK!

* 帯は「袋帯」
フォーマルな袋帯を合わせるのが基本です。

* 小物の魔法
20代ならピンク系の帯締め、30代・40代ならグリーンや藤色…というように、帯締め・帯揚げ・半襟・重ね襟を変えるだけで、同じ着物でも驚くほど印象が変わります。また着るシーンや季節によって変えるのもおしゃれです。

 

 

■ どんな色・柄・技法があるの?

技法は様々です。京友禅、加賀友禅、辻が花(絞り)、総絞り、織物、紬など多種多様です。ここではフォーマル用の一般的なものを掲載します。

※カジュアル用の訪問着(織物、紬系)は別ページでご紹介します。

(↑ 右:加賀友禅の訪問着 お宮参り)

 

■山本呉服店流・こだわりポイント

・袖丈(そでたけ): 一般的なカジュアル着物より少し長めの一尺五寸(約57cm)に。これだけで優雅で贅沢な雰囲気になります。

・長襦袢: 袖口からチラリと見える長襦袢も、淡い色の「絵羽模様(柄がつながったもの)」を合わせると、見えないところまで完璧なフォーマル美人に。

 

 

~さいごに~

「何か一枚、良い着物を作っておきたいな」と思ったら、間違いなく訪問着。シンプルなのがお好きな方、洋服の中で浮きたくない方には附下がおすすめです。

お気に入りの一枚を見つけて、何度も袖を通して楽しんでくださいね!

(文・山本千恵子)

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*【着物始めの1枚目】30代2児のママ編
👉 主要行事を完璧カバー! 長く役立つ訪問着がおすすめ

👉入学式・七五三・結婚式など、行事・ライフイベントに一番役立つ「訪問着」

 

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「私の場合は何を用意すればいい?」と少しでも気になったら、まずは今のご状況(お子様の年齢や行事の予定)を教えてください。あなたにぴったりの「着物ライフ・シミュレーション」をその場でお作りします。

 

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