2025/12/07
実施報告「日本文化の“深さ”を味わいました」発酵と藍染めがつなぐ、美しい体験時間:五感で巡る日本文化のワークショップ 2025年11月22日 山本呉服店 池田店
このたび、山本呉服店では「発酵文化」をテーマに、藍染め体験と発酵食品を楽しむコラボイベントを開催いたしました。衣食それぞれに日本文化が息づく「発酵」というキーワードを軸に、着物と食の魅力を新しい角度から体感いただく機会となりました。
■大瀬由生子さんの講演会

発酵料理研究家の大瀬由生子さんをお招きし、普段の生活にすぐ取り入れられる発酵食についてお話いただきました。味噌・醤油といった馴染み深い調味料に加え、塩麹や酒粕など、近年注目が高まる食材の使い方もわかりやすく紹介。
とくに、所酒造さんより今年の秋に搾ったばかりの酒粕をご提供いただき、その酒粕を使ったグラタンのデモンストレーションは大好評。大瀬さんが手早く調理される様子に「こんなに簡単にできるんだ!」という驚きの声が上がり、試食でも皆さま笑顔が広がりました。
■地産地消を大切にしたランチプレート
講演後のランチタイムには、揖斐川町の食材を中心に考案したオリジナルのランチプレートをご用意しました。

メニューは
・ほうじ茶で炊いた玄米茶飯に、自家製ふりかけを混ぜ込んだおにぎり
・酒粕入りで体が温まる、玉ねぎたっぷりの豚汁
・塩麹と醤油で下味をつけた高野豆腐の唐揚げ
・旬の柿に豆腐とごまペーストのクリーミーなソースをかけた一品
どれも素材の風味が生きており、お客様から「優しい味でおいしい」「家でも作ってみたい」と嬉しい感想を多くいただきました。食を通して、発酵が暮らしに寄り添ってきた日本の知恵を実感していただけたように思います。
■藍染め体験 ― 発酵が生み出す日本の色
藍染めは、じつは“発酵”と深く関わる染色方法です。
藍の葉を乾燥させ、水を加えて100日ほど寝かせることで「すくも」が生まれ、さらに発酵させて藍甕を育てます。温度や湿度を丁寧に管理しながら、ゆっくりと藍の色を育てる――その工程は、自然の力と人の知恵が重なり合う、まさに日本の伝統そのものです。

体験では、生地を染料に浸し、空気に触れさせるたびに青が少しずつ現れる様子に「わぁ、色が変わった!」と歓声が上がりました。古墳時代の遺跡からも藍の染料が見つかっているほど歴史の深い藍色を、ご自身の手で染め上げる特別な時間となりました。

■着物と発酵文化がつながる理由
発酵は「自然と共存し、時間をかけて育てる」という日本らしい考え方が凝縮された文化です。
着物もまた、仕立て直して長く着られ、世代を超えて受け継ぐことができるサステナブルな衣服。効率を優先する現代の洋服文化とは異なり、丁寧に手をかけて長く大切にするという価値観が共通しています。
今回、着物とは別の入口である「発酵」から文化に触れていただくことで、日本の伝統の奥深さや、先人の知恵の豊かさをより感じていただけたのではないかと感じております。
■これからの山本呉服店
山本呉服店は、着物を通して日本文化の美しさと豊かさをお伝えする店として、これからも“文化を知る場”であるだけでなく、“実際に感じていただける場”を大切にしていきたいと考えています。
「五感で感じる日本文化」「文化をもっと身近に」という思いのもと、発酵・染め・歴史・工芸など多様な切り口から日本文化に触れる機会を設けてまいりますが、その中心には常に“着物の魅力”があります。
着物は、自然素材を生かし、受け継ぐことができ、長く大切に着られる日本の知恵が息づく衣服です。現代の暮らしの中でも、伝統と美意識をまとえる特別な存在であり、その価値を次世代にも伝えていきたいと考えています。
「着物っていいね」「いつか着てみたいな」とふと思っていただけるような、そんな小さなきっかけを積み重ね、着物を通じて日本文化の扉を開く場を今後もつくってまいります。
これからも、食・歴史・工芸などさまざまな分野と組み合わせながら、着物の魅力をより深く味わっていただける体験会を企画してまいります。ぜひ次回もお気軽にご参加ください。
今回ご参加いただいた皆さま、そしてご協力くださった大瀬由生子さん、草木染の岩田真理子さん、所酒造さまをはじめ関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
今後のイベントもぜひお気軽にご参加ください。
(文・山本千恵子)
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