2025/04/11
「背筋がすーっと伸びる、凛とする小紋」京友禅の最高峰・上質小紋 2025年5月京裳苑に初出品
ふと袖を通した瞬間、すっと背筋が伸びる。
鏡に映る自分が、いつもより少しだけ凛として見える。
今回ご紹介するのは、職人の手仕事が生み出す 上品な小紋。
2025年5月の京裳苑で初出品をお願いしました。
最初に工房へ伺ったのは2024年の秋、「まず、うちの小紋を見てください」と。
落ち着いた品の良い紳士的な方で、言葉少なく、多くは語られません。
察するに「着物がすべて語ってくれる、あれこれ説明しなくてもいい。自分の作品が好きか嫌いか、山本呉服店のお客様に合うか合わないか見てください」と言う事だと理解しました。
次々と見せて頂いた小紋の着尺はどれも派手さはないのに、纏うと不思議と目を引く。
落ち着いた色合いのなかに、職人の技が生きた細やかな模様が浮かび上がり、
日常の装いにも、ちょっと特別な日にも、さりげなく寄り添ってくれるものでした。
生地はしなやかで、肌にすっと馴染むような心地よさ。
染めは裏まできっちりと施されていて、どの角度から見ても美しく、まるで光をまとったような奥行きがあります。
それは地色と柄に使われている差し色の妙のせい。
一般的にどこにでもありそうな着物に使われるような取り合わせではない、独特な組み合わせが他にない個性を生み出しています。
こちらは大胆な橘の墨黒の小紋はとても個性的で存在感があります。
レトロな大正ロマンの雰囲気ですが、アンティークのような古さは全くありません。
黄色から橙色へのグラデーションはあまりにも自然な変化で境目がわかりません。
地色の墨黒は真っ黒より優しく、味わい深く、染めた職人の腕の良さが明らかに伝わります。
更に驚くとは、図案から彩色までをお一人で仕上げられていること。
一人で考えているとワンパターンになりがちで、作風も偏ります。これだけの変化とバリエーション豊富なアイディアが絶妙に表現されているなんて、沢山の作家さんやメーカーさんとお付き合いしている私たちでさえ、見たことがありません。
これができるのは、小紋が大好きで考えれば考えるほどアイディアが沸いてくる、どんどん形にしていきたいというワクワクする探究心と熱意のせいだと感じました。
「自分だけの宝物」と呼びたくなるような、そんな着物。
何年経っても色褪せることなく、着るたびに「やっぱり、いいなぁ」と思える――。
こちらの小紋はほとんどが伝統的な古典柄で、正統派の京友禅。
流行もなく、永く着られるものばかりです。年代も幅広く着こなせます。
逆にこの小紋を着る時に大切にしてもらいたいのは着る方の好みに合わせえスタイリングです。親子や姉妹でも帯や小物の合わせ方次第で全く違う印象に着こなせます。
また着物通の方に拘ってもらいたいのは、四季の変化に合わせた着こなしです。テーマになっている季節の花々、行事やイベントに合わせた帯留めなどの小物のコーディネートです。合わせ方次第でお洒落の深みにはまってしまいます。
【雑誌掲載情報】
『美しいキモノ』2024年秋号 多部未華子さん着用
小紋:柔らかい水色地に大胆で伸びやかな菊の花柄
袋帯:合わせている黒いストライプの袋帯はねん金綴れ(西陣・桝屋高尾)のものです
『美しいキモノ』のオンライン記事はこちら
→多部未華子さんが初登場!『美しいキモノ』秋号は8月20日(火)発売 | 株式会社ハースト婦人画報社のプレスリリース
※多部未華子さん着用柄も山本呉服店・店頭にてご覧いただけます。
【 究極のこだわり小紋 京友禅染 】
と き:第48回京裳苑 2025年5月23日(金)~25日(日) 3日間
ところ:京都みやこめっせ
主 催:山本呉服店
是非、京裳苑の会場でご試着ください。
生地の質感、染めの美しさ、纏ったときの空気感……
見ているだけでは伝わらない本当の魅力を、纏ってみて肌で感じてください。
ご来場をお待ちしております。
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