生まれた時から呉服屋、山本由紀子のつれづれ
友達の呉服屋さんが来店されました☆人との出会いは人生を豊かにする
富士山の麓から友達の呉服屋さんが社員さん5人といらっしゃいました。
何年も前から京都の仕入れ先で会うたびに「一度お店へ行きたい」とおっしゃっていたのが実現しました。
朝6時半に出られて3時間半もかかったそうです。
当店と似て女性がほとんど、呉服屋さんにしては若くて明るい方ばかりでした。
最初に社長Kさんが今日来られた趣旨をお話しされました。
「お店を変えるのに外見だけ変えても中身が変わらなかったら意味がない!」
「お客さまに店頭へ来ていただける店になりたい、」
「山本さんみたいになりたい」
そして社員さんが
「売り込むような売り方はしたくない」と言われたことに強く共感しました。
当店の考え方、お客さまとの関係はまるで言われた通りです。
やっている事とその気持ちをお話ししました。
一番大切なことはお客様の視点に立つこと。
お客様ががしてほしいことをしてさしあげる。
「毎回何か一つでも当店に来て良かったと思って帰っていただけるように」と毎日社員と確認しています。
「お客さまが喜ばれること」それはお客さまと繋がっている社員さんが一番わかっていると思います。
お店によって皆違うのでコンサルに支持されてやることじゃない!
お客さまの顔を思い出しながら真剣にみんなで話し合うことだとお話ししました。
どんなに小さなことでもお客様のことを思って良いと思ったことはたくさんたくさん散りばめる
「神は細部に宿る」って言葉があるけど
細かいところにこそそのお店の気持ちがこもります!
実はその方たちが当店へいらっしゃる時に一人の社員さんが車の中でみんなにアイスコーヒーを作ってこられたんだそうです。前の晩に作って凍らせてだんだん溶けるように。
社長さんはいつもゴクゴクって飲んじゃうからあまり凍らせずに直ぐに飲めるように。
そして一人一人のカップにメッセージが書いて有ります。
その心遣い溢れるメッセージが素晴らしい〜〜!
「わっきーちゃん アーモンドミルクコーヒー 冷え症肩こりに良い
血中コレステロール値下げる アンチエイジング 肌荒れ予防」
見せてもらって感動しちゃいました!
こんなことが普通にできる人って素晴らしいですね!!
こんなメッセージ入りで待っててくださったら私がお客さんだったら絶対予約していきますよ!
モノを差し上げるから来てね。じゃなくて
「気持ち」は何ものにも代えがたいプレゼントですね(^^)
そんな心遣いができる人になりたい、そういう人を育てたい、そういう人と繋がりたいと思いました。
とてもいい勉強をさせてもらえました。
友達っていいですね!!
「良い人との出会い、お付き合いは人生を豊かにする!」
まさにそんな思いがした1日でした。
更新日 | 2017/08/09
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山本流きものサークル「やきいも部活」遠征☆古民家カフェ「湊珈琲」
昨日は第13回目の「やきいも部活」だったそうです(笑)
私は忘れてしまって回数を数えていないのですが部員さんのMさんがいつもブログに書いていてくださっています。
昨日は35度の猛暑でしたが文明の利器エアコンをガンガンにつけておけば着物を着るのも全く苦になりません!ワイワイ、ガヤガヤ、笑い声が飛び交っていました(^^)
もともと「着物好きのサークル」が趣旨なのでゆるーく忘れない程度に来たい時に来て楽しみましょう程度で続けています(*^^*)
そして昨日は2期生として入部希望者も部活をみたり着付け体験したりしてオリエンテーリングに参加されました。
思い思いに夏着物や浴衣を着たまま近くに今年の春オープンしたばかりの古民家カフェ「湊珈琲」へ行きました。入部予定の方も一緒にもう和気藹々!!
古民家らしくメニューも白玉ぜんざい、かき氷、トッピングが選べるお団子とか楽しいものがいっぱいで雑談して皆でまったり🎵
「こうゆうのいいね〜」 ほっと一息、時間がゆっくり流れていました。
自分できものが着られる、
きものを着て楽しむ、
きもの好きな価値観が一緒の人と知り合い、
おしゃべりする、
今までの生活とは違う世界に浸るのもリフレッシュできますね🎵
「私も先週は一日中浴衣を着ていたんですよ」
「写真撮らせてもらっていいですか?」
カフェの女性オーナーさんとも自然と会話が弾みます。
きものを自分で着られたらいいな〜って思いませんか?
友達やお嬢さんにきものを着せてあげられたらいいな〜って思いませんか?
きものを好きな共通の趣味を持った人とお友達になれたらいいな〜って思いませんか?
山本呉服店の「やきいも部活」
や 山本流、腰ひもは1本だけの楽で着崩れしない着付けで着物に親しむ
き きものサークル
い いずれ
も 模範(みんなが振り返るようなきれいな着付けができる、人にも着せてあげられると
なりましょう
部活 好きな人が集まりみんなで自主的に活動し楽しむ会
9月からの第2期生を募集しています。
池田店、北方店 両店共あと2人だけ入部できます。
詳しくは山本呉服店各店で社員にお尋ねください。
更新日 | 2017/08/07
「いびがわの祭り」花火に「ほっとひと息」☆暖かい揖斐が大好きです!
今日は地元、「いびがわの祭り」で花火が上がりました。
山本呉服店、揖斐本店から5〜600メートルのところで1時間のうちに6500発打ち上げられ5万人の人出があります。揖斐は広い山間部を含めても人口2万人の街なのでいかに楽しみに人が集まるかということです。
揖斐店だけでなく池田店でも中高生や大人の方の浴衣の着付けもたくさんさせていただきます。子供たちの浴衣姿も可愛いですね!
岐阜市で毎週土曜日に3万発も打ち上げられる花火に押されて一時は中止の話もありましたが、「やっぱり地元で花火を見たい!」の声が多く上がりました。
たくさんの花火を上げるためなら少しづつでも寄付してもいいという声も上がり新しい取り組みで続けることになりました。
「ありがとう花火」ってなに?
「ありがとう花火」とはあらかじめ募集した願い事や揖斐川への感謝の気持ちをメッセージシールにして花火に貼って打上げることに由来しています。この寄付したくなる仕組みによって毎年上がる花火がどんどん増えて見ごたえが増しているように思います。
直径300メートルもの大輪の花を咲かせる「尺玉」やスターマインなどの人気花火が数多く打ち上げられます。
花火は人気イベントにもかかわらず経費がかさんで最近全国あちこちで中止されているそうです。
先に中止の憂き目に会いそうだった揖斐の花火は住民の思いとアイディアによって再生しました。
花火の醍醐味
城下町で栄えた揖斐の街には昔から特殊なお店があります。
当店の70軒ばかりの町内に造り酒屋さんが2軒もあったりアイスクリーム屋さんがあったりします。そして近くに花火屋さん(正確に言えば火薬屋さん)もあるんです。
話は少し飛びますが、揖斐では町のイベントー例えば運動会や公民館祭りなどが開催されるお知らせに裏山でパンパンパンと花火が打ち上げられるんです。その音を聞いて今日は「有るんだな」と思うんです。揖斐で生まれて揖斐で育っていると当たり前に思っていましたが他所からすれば随分変わった習慣なんでしょうね。これも花火屋さんが地元にあるからこそなのでしょう。
「揖斐の花火は本物の花火や!」と花火師さんに聞いたことがあります。
花火は打ち上がった綺麗さを見るだけのものでなく音を楽しむものだと!
揖斐川の河原で打ち上げられた花火は3方の山にこだまし、音がズシンズシンと下腹に響きます。小さい頃 父が花火を見に堤防まで何度か連れて行ってくれましたが「花火って怖い!」って思っていました。「何でこんなところにいなくちゃいけないの?」と言えずに「はよ(早く)帰ろ」と訴えた覚えがあります。
暖かい花火大会
住民が参加しているからこそだと思いますが大きな花火が上がったり素晴らしい演出の花火が上がるとどよめきと歓声、拍手が湧きあがります。
とてもアットホームな花火大会です。大きな都市で開催の花火に無いこの暖かさが好きです!
川を挟んであちこちでバザーなども開催されその数は100軒にも及びます。
野師が出す露店だけでなく地元の人たちが思い思いに店を出したり団体で空き地で俄かに露店を開いたりします。一番人気は鮎の塩焼き!人気すぎて知り合いの予約だけで毎年完売とか?
今年も店の前で花火が見られました。
揖斐の町は一年中お祭りだらけ!そんな揖斐が大好きです。
暖かくて平和に花火と音を感じていられる幸せをつくづく感じます。
お祭りやマラソンなどのイベントに揖斐の町へぜひ来てみてください。
山本呉服店の揖斐本店へもぜひ寄ってみてください。暖かくお迎えしたいと思っています。
更新日 | 2017/08/06
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「染めの百趣矢野」社長さんに会いたい☆人と人を結ぶ事が山本呉服店の使命
「矢野さんの会社ってどんなところ?」
京都で毎年行っている展示会「京裳苑」に出品していただき本格的な京友禅としてお客様から絶大の指示がある「染の百趣 矢野」さん。
雑誌「美しいキモノ」や「キモノサロン」には常連で掲載され、お嬢様向けのファッション誌にまで毎月載っている実力派の染のメーカーさんです。
「会社を見てみた〜い」お客さまに言われました。
京裳苑40周年記念企画として矢野さんの社長さんにお願いしてみました。
「土日に会社を開けたことないんで。でも山本さんのためなら私が出勤してお話ししますわ」
「8月5日土曜日が一番商品が揃うのでその日でどうでっしゃろー」
会社は御所のすぐ側に有りバスが着くのを烏丸通りまで社長さんたちが迎えに来てくださっていました。
会社に着くと 先ずは江戸時代の図案集を見せて貰いました。
イチから図案を考えるのは大変なのでその中から選んで参考にして1枚だけ作るんです。
柄を図案に落として生地に糸目で書き移します。糸目は柿渋を塗った和紙で作った絞り出し器に特殊な糊を入れ細い線を描いていきます。
その柄をもとに色を染めたくない所だけおが屑で伏せます。
地色を履け染めにし、おが屑を落すとその部分だけ白く残ります。
そこに色を指していきます。
「本染」と言われるしっかりした染は裏も表も分からないくらい同じ様に染まっています。色のコントラストがなくても染がしっかりしていると柄がくっきり立体的に浮き上がります。写真写りも綺麗です!
感動するくらい地厚の生地に確かな技術で精魂込めて制作されている着物は商品と言うより「芸術作品」でした。
桐の箪笥にきっちり片付けてあるいろいろな作品を次々と見せてもらいました。
メーカーさんはその個性で作るのである意味ワンテーストで、ともすればたくさん見ていると見飽きてしまいます。
ところが矢野さんの作品はその色柄が好きとか嫌いとかを超越してどれも惹きつけられる力があります。
3時間もいたのにお客さまも私たちもまだまだ見たいばかりでした。
たくさんの着物をどんどん出してくださって後片付けも申し訳ないとお客さまも恐縮していらっしゃいました。
山本呉服店のお客さまはとても明るくて元気でよく笑われます。もちろん社員も。
隣の部屋でお茶を出してくださった奥さまも
「なんて楽しそうなんでしょう」と何度もおっしゃってニコニコしどうしでした。
「今度は私が山本さんのお店へ行きたい!」とまで言ってくださいました。
そしてお客さまも!
山本呉服店ならでは!のツアーを楽しんで頂けて本当に良かったです‼️
お客さまも私たちもとてもいい勉強になっただけでなく
心が豊かになって暖かい充実した他では味わえない気持ちで帰って来ました。
迎えて下さった矢野さんもきっと同じ気持ちだったと思います。
これも日ごろの信頼関係とお付き合いの賜物だと思います。
信念を持って良いものを作っていらっしゃるメーカーさん、素晴らしい人とお客さまを結ぶ!
お客さまと矢野さんの溢れんばかりの笑顔を見ていてそれが山本呉服店の使命だと改めて確信しました。これからもこの様なツアー、展示会でご紹介する、事を進めて行きたいと強く思いました。
次回は8月26日(土)「小紋や 高田勝」さんへ行きます。
高田勝さんも京裳苑40周年記念企画で特別にお願いしました。
やはり土曜日のお休みに会社を開けるのは初めてだそうです!
行ってみたいという方は山本呉服店揖斐本店
0585-22-0140までお電話下さい。
会費は¥13000 ステキなランチ付きです。
更新日 | 2017/08/05
カテゴリ | 生まれた時から呉服屋、山本由紀子のつれづれ
「藍染め」と「蓼科」の関係は?☆ジャパンブルーは日本が誇る色
昨日は久しぶりのお休みでした。
仕事は一番大好きな趣味でもある私にとって定休日にはセミナーや勉強会、仕入れを入れてしまいます。
休みの楽しみは信州、蓼科へ八ヶ岳に会いに行くことです。
ゴツゴツした山並みと雄大に裾を引く山麓、澄んだ空気に包まれ元気になります。
「ほっと ひと息」
私には最高のパワースポットだと信じています。
蓼科でいつも行く産直売場で「藍の苗」を見つけました。
「染色もできます」のPOPに惹かれて衝動買いしてしまいました。
藍はインジゴという色素によって青から紺色が染まります。
今は「インジゴ」というとデニムを思い浮かべる方が多いかもしれません。
デニム(ジーンズ)の発祥はアメリカのゴールドラッシュ時代です。テントの生地で作業ズボンを作りガラガラヘビ対策にインジゴで染色したと言われています。
日本でも虫除け効果、消臭効果のほかに肌を守る紫外線防止効果が有るとされ、最近ではアトピー性皮膚炎への抗菌性も大いに注目されています。
藍はいつ頃から染められたの?
飛鳥時代に中国から持ち込まれた藍は近世になって全国で盛んにタデアイが栽培され藍染めがされていました。江戸時代には徳島、吉野川流域で質の良い藍を生産することができるようになり「阿波藍」は他の地域の3倍以上で取引され阿波藩の豪商は大いに繁栄しました。
その後明治時代になって安価な「インド藍」が輸入され、「化学合成藍」にも押されて手間のかかる日本の藍は今では数軒しか生産しなくなってしまいました。
どうやってタデの葉っぱが青い染料になるの?
藍は春に種をまいて夏に葉を刈り取り1センチ程に刻み扇風機で風を送って葉と茎に分け、乾燥させます。それを土間に積み上げ「藍師」と呼ばれる人が3〜4日毎に水をかけて「切り返し」(混ぜ合わせ)の作業をして発酵させます。水の量と温度は藍師の経験による重要な作業です。
約10日ほどで藍玉(すくも)という染料が出来上がります。
以前 藍玉を作っているところを見に行きましたが、蒸し蒸しとしていて何とも言えない臭いに逃げてその場を離れました。慣れれば感じなくなるのかもしれませんが二度ともう側へ近寄らないと決心したことだけ覚えています。
藍というと呉服屋の私たちは徳島を思い浮かべますが「蓼科」(たてしな)の名前こそが山藍ータデ由来で長く栽培されてきた証だったかもしれません。今さらながら納得し、ひょっとしたらそんな理由でも蓼科に魅かれるのかもしれないと思いました。
タデ藍の葉っぱを乾燥させてそのまま染めることもできます。
少ないけどもう少し大きく育てて一度、藍染をしてみようと思っています。
今は見ることもなくなってしまった伝統のモノや技術を伝えるのも私たち呉服屋の使命だと考えています。
タデ藍の葉っぱは池田店と北方店でしばらく育てますのでこの機会に見てみてくださいね。
藍で染めた布は「ジャパンブルー」と称されるほど日本が誇れる美しさです。
絹の縮緬地などに藍染めした小紋や訪問着、木綿に染めた久留米絣、絞りの浴衣などがあります。
夏には藍色の絞りの浴衣を涼しげに着る、なんて憧れちゃいますね。
きものやまもと北方店には絞りの浴衣が揃っています。
ご来店くださって手に取ってみてくださいね。試着することもできます。
更新日 | 2017/08/04
カテゴリ | 生まれた時から呉服屋、山本由紀子のつれづれ
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